2021年12月度修習技術者発表研究会 開催報告

みなさん、こんにちは!

修習技術者支援委員会 委員の阿部(真)です。

12/11(土)、修習技術者支援委員会のハイブリッド研修会の後、修習技術者発表研究会(以下、発表研究会)を開催しました。今回は「空気ばねと電磁石を用いたアクティブ除振台」について、機械部門の修習技術者である村山様より発表がありました。

1.開催にあたり

修習技術者支援委員会 高橋委員の司会により発表研究会がスタートしました。

冒頭に司会の高橋委員から、この発表の場は、プレゼンテーション練習というだけでなく、技術士から直接アドバイスが得られ、様々な専門をもつ技術者との交流ができます。会社業務と違い失敗OK、業務だけでなくご自分の経験に基づく内容でもOKなので、ぜひ皆さん発表しましょう!と発表研究会の主旨説明がありました。

発表は20分、質疑も20分という構成で技術士コンピテンシーも重視の発表研究です。

2.村山様の発表

早速、村山様から発表していただきました。

講演タイトルと発表者の村山様

発表内容(目次)

最初に、発表の流れ(目次)を、技術士試験の業務内容に対比するような形でわかりやすく説明していただきました。

現状と開発目標

アクティブ除振台は、顕微鏡システムや光学・レーザ試験設備、計測、半導体等精密加工などに使用されていますが、今回のアクティブ除振台の開発目標は1~10Hzの低周波帯に生じる共振倍率の低下および除振性能の改善で、課題は明確にお話されていました。

解決策

ここで、解決策としてはコンパクト化が可能な電磁石1個だけの方式を採用しました。もちろん、コストの観点からも考慮しています。

試作による検証

実際にご自身で試作し、性能を確認しました。目標値は達成し、今後の方針として搭載荷重の大型化についても説明されました。発表時間は19分30秒というほぼぴったり制限時間内で、しっかりまとまっていました。

質問は、電気・電子、機械、金属分野の方から多くあり、技術的な内容はもちろんですが、商品開発にあたってのキーポイントやスライド構成にまで多岐にわたりました。

阿部委員長からも、発表内容は学術的にもレベルが高いもので、設計、試作、評価まで主体的に行っていてすばらしいものであるというご講評があった一方で、技術士の発表としては、課題の対象(顧客)は何(誰)なのかをもう少し明確にすれば、ニーズ、コスト、市場が見えてくるという助言もありました。

皆さんから発表に対して拍手があり、終了しました。

3.発表後の村山様の感想

全体としてまず、このような機会をいただきありがとうございます。

今回は事前に、技術士を目指すセミナーのクラスメートや、家族、社内に発表練習を聞いてもらい、指摘されたことを反映して臨みました。この練習がなかったら、はるかに伝わらない発表になっていたと思います。ご協力いただいた皆様に感謝したいと思います。

また詳細なフィードバックをいただきありがとうございます。納得できることですので、次回の発表に反映できるよう、準備を進めていきたいと思います。

今後ともよろしくお願いいたします。

4.最後に

修習技術者支援委員会では、発表を研究するという意味でも、発表研究会と称して開催しており、多くの修習技術者の発表をお待ちしております。

参加を希望される方は、こちらまでアクセスください!

https://www.engineer.or.jp/c_cmt/syuusyuu/topics/003/003404.html

―以上―

修習技術者支援委員会 委員 阿部 真丈