12月度修習技術者研修会の開催報告

12月度修習技術者研修会の実施


12/12(土)WEB研修会が実施されました。参加者は20名、機械振興会館では沼澤講師と司会の三村委員、阿部委員長、島崎副委員長はじめとする数名の委員の方により運営が行われました。
沼澤講師の非常に分かりやすいスライドと丁寧な話し方にお人柄が窺え、印象に残る研修会となりました。

1.はじめに
技術士に求められる社会的課題解決には、“経済・社会・環境”の統合的取組が不可欠です。今や分野を問わず成長戦略を描こうとするとき、SDGsへの取組は避けて通れない時代となってきています。
今回の研修会は新しい時代の技術者に求められる「行動原則」及び「業務遂行能力」を学ぶ貴重な機会となりました。

2.開会挨拶
修習技術者支援委員会の阿部委員長より次の通りのご挨拶がありました。
「本研修会のテーマは2015年に国連で策定されたSDGsを含む『我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ』につながる内容です。これからの10年で皆様も考えていかなければなりません。そのつもりで研修会を受けてください。」

3.研修会の目的及び注意事項
司会の三村委員より研修会の目的及び注意事項のご説明がありました。

4.CSRリスクについての講義
沼澤講師が普段業務で携わられているサプライチェーンのCSRを糸口に、SDGs・ESGの分かりやすい解説を頂き、世界の常識となりつつあるサプライチェーンのCSRリスクについてご講義頂きました。
『自社のビジネスだけでなく、サプライチェーンにおける社会的な責任も問われる時代』
これを制約条件と考えず、むしろ新たな価値創造の契機と捉えられる技術者になるために、リスクマネジメントの一端であるリスク評価のグループ演習が行われました。

5.グループディスカッション
参加者は4グループに分かれ、90分の時間内に自己紹介・役割分担・グループ討議・発表資料をまとめ、グループ毎に発表・質疑応答があり、最後に沼澤講師の講評がありました。

☆演習課題(CSRリスクを評価する)
『サプライチェーンでどのようなCSRリスクが発生し、それが自社にどのような影響を与えるかを考える』
☆リスク評価のフロー
対象企業の設定 → サプライチェーンの特定 → リスクの把握 → リスクの評価
★グループ発表
4グループ共、難しい課題に対し与えられた限られた時間の中で、当事者意識を持って自身の問題として取り組み、素晴らしい発表を行い、質疑応答でも適切な対応を取りました。
★講師講評
沼澤講師自身もこのような難しい課題に対してなされた参加者の成果発表および質疑応答に驚かれたご様子で、意義深い研修会となりました。

急遽ご参加頂いた中里様からも素晴らしく充実した内容となっているWEB研修へお褒めの言葉を頂きました。

6.閉会挨拶
修習技術者支援委員会の島崎副委員長より閉会のご挨拶がありました。
副委員長からは、限られた時間内に効果的に説明する工夫を意識する旨のご助言がありました。

7.最後に
“自分の眼の前にあることだけでなく背景に思いを巡らせるなど、幅広い視野を持って業務に取組むことが求められている時代である”と再認識するとても良い機会となりました。
なお、本講演内容は「技術士PE」の2月号に掲載されます。より理解が深まると思いますので、皆様、そちらもご確認されることを推奨いたします。

修習技術者支援委員会 委員補佐  五十嵐 恒樹