2022年12月度修習技術者研修会 開催報告

2022年12月度修習技術者研修会 開催報告

皆様こんにちは。修習技術者支援委員会 委員補佐の野口です。

12月10日(土)に、修習技術者研修会を開催しました。今回はハイブリット開催ということで会場から6名、オンラインで25名の参加を頂きました。休日にもかかわらず多数のご参加ありがとうございます。

今回のテーマは「課題解決」ということで、本研修を通じて「問題解決のための課題とその遂行についての論理的かつ合理的に説明できる能力」を身に付けることを目的としています。

会場での研修風景

1.開会挨拶

初めに阿部委員長より、開会挨拶がありました。

「本日は”問題解決”をテーマに”マインドマップ”という手法を理解、応用して進めていくことになります。“マインドマップ”は関連するアイディア等をリンクさせて論理的な思考の構成に役立つツールになります。今回はグループワークを中心とした研修になりますので、ぜひ”マインドマップ”の手法を学んで身に付けていただいて、今後の業務遂行、学習やIPDに活用いただければと思います。」

阿部委員長

技術士にとって論理的に考え方をまとめそれを他者へ説明する力は大切なので、今回の研修でそのトレーニングとなればと感じました。

2.講演 「問題解決」 資質向上講座

小塚委員より自己紹介のあと、問題解決の手法の一例として「モデリング」、「メタ分析」、「なぜなぜ分析」、「特性要因図」、「4M分析」といったものがあり、その中から「マインドマップ」、「ブレインストーミング」を挙げそれぞれの手法の説明がありました。その後、課題抽出・解決策立案の失敗事例について紹介があり、業務遂行にあたり自分の思考を冷静に論理的に整理することでより良い課題解決に繋がると説明がありました。

講師 小塚委員

日々業務を進めていく中で、頭の中を整理することは大切で、複雑に絡み合った課題も一つ一つ論理的に考えていくことで、最終的な問題解決に繋がっていくと感じました。

3.個人ワーク①

小塚講師の講演後、早速、課題抽出のマインドマップを各自で作成しました。講演中に初めて課題テーマが発表され、技術士試験さながらの雰囲気でしたが、皆さん静けさの中で集中して取組んでいました。白紙の状態から課題を抽出するのは、想像力や専門外のあらゆる分野に思考を広げなければならず、自身の頭もフル回転になっていることが自覚できます。30分の個人ワークも意外にあっという間で、時間切れの方も多かったと思います。

 

 

4.グループワーク①

引続きグループに分かれて各自のマインドマップを発表しました。最初に参加者全員から自己紹介兼ねて問題解決の経験などをお話してもらいましたが、職場環境や職種によってやはり問題事例もさまざまで、皆さん問題意識を持って業務に取り組まれていることには本当に感心します。課題テーマは昨今のテレワークの中での3現主義の両立でしたが、ご自身の現在の立場からお話され、中心にくる’’考えたい課題’’の着眼点がそれぞれで違うことも眼からウロコでした。そんな皆さんから自由なご意見や感想が出され、マインドマップがどんどん広がっていくのはグループワークの楽しい醍醐味でした。

    

C班グループワークの様子           E班グループワークの様子

5.個人ワーク②

10分間の休憩の後、今度は抽出した課題の解決策についてマインドマップを作成しました。想像力を駆使した頭の疲れが残る中の第2ラウンド開始に、私は過去受験した技術士筆記試験の事を思い出してしまいました。しかし、グループワーク①での皆さんの議論がヒントになり、さらに、難しく考え過ぎず、まずは思いついたことを書き込もうと決め込んだ結果、30分後には白紙はほぼ真っ黒に埋まっていました。なかなかの達成感です。

6.グループワーク②

皆さんも徒労感と達成感とで、グループワーク②ではだいぶリラックスして発表できたと思います。ブレインストーミングのルールでもある前向き発言、否定しない、全員参加というのが自然に出来ていたと思います。解決策もさまざま出され書き切れませんが、VR、WEB会議、メタバースなど最新の解決策と並んで、これらの解決策を有効に使うためにも従来のコミュニケーション(人とのつながり)や教育、ビジネス社会の基本的な事はやはり継続して重要だという意見は印象的でした。

7.閉会の挨拶

修習技術者支援員会の高橋副委員長から閉会の挨拶をいただきました。

「皆さん各グループで非常に良い議論が出来ていたと思います。皆さんが日々の業務で取り組まれている課題は研修の内容よりももっと複雑で複合的なものなので、今回学んだ手法を使ってもすぐに問題が解決するわけではありません。だからと言って「研修と現実の業務とは違う」だけ終わらせずに、「コミュニケーション」や「リーダシップ」といった他のコンピテンシーを活用して日々の業務の課題解決に取り組んでいただきたいと思います。」

高橋副委員長

以上

修習技術者支援委員会 委員補佐 野口 賢晃