みなさん、こんにちは!
修習技術者支援委員会 委員補佐の築城です。
9/11(土)に、9月度の修習技術者研修会をオンラインで開催しました。
今回のテーマは「SDGsを踏まえた新たな取り組みの創出」で、技術士に求められる専門技術能力を向上させるための研修でした。内容については、分野の異なる修習技術者の皆さんがグループに分かれて討議を行い、知恵・アイデアを結集して新しい取り組みを立ち上げながら問題解決に取り組みました。
1.開会挨拶
本委員会 森本委員の司会・進行のもと、阿部委員長の挨拶で研修会が始まりました。
委員長からは参加者に対して、IEA(国際エンジニアリング連合)が示した、GA(エンジニアリング教育の卒業生として身に付けるべき知識・能力)とPC(専門職としての知識・能力)の中の2つの項目についてのお話がありました。
一つは、コンプレックス(複合的)、もう一つは、コラボレーション(協業)についてです。その内容は、社会の複合的な問題に対して、分野の異なる修習技術者が集まるグループ
討議を通じて、「みんなで協力・協調」を意識しながら解決する過程を学ぶことです。
また、問題を解決するため、新たな取り組みを創出する時には、自由な発想や発言が必要になります。そのため、グループ討議では活発に意見交換をしてください、との事でした。
阿部委員長による開会挨拶
2.研修
続いて、講師の森本委員より、SDGsの概要や生い立ち、17の目標(ゴール)、5つのP、169のターゲットについての説明がありました。次に、ディスカッションの進め方について、具体的な取り組み事例を基に、「背景、問題、課題、解決策、効果、新たな懸念事項と対応策」の考え方を説明されました。
今回は、事前に参加者全員に対して研修資料を配布する事で、各自が勉強する時間を確保できるように配慮されていました。このため、通常の研修と比較して、講師の説明に対する参加者の理解度がより向上していると感じました。
講師によるSDGsの説明
3.グループワーク1(前半)と中間発表
研修の後に講師より、グループワークの進め方についての説明がありました。その後A・B・Cの3つのグループに分かれて、3つのテーマ(人間、繁栄、地球)の中から1つを選択したうえで、ゴールを決めて前半の討議と中間発表をして頂きました。
A班のテーマ(人間)とグループワーク状況 A班の中間発表状況
B班のテーマ(地球)とグループワーク状況 B班の中間発表状況
C班のテーマ(地球)とグループワーク状況 C班の中間発表状況
ディスカッションの時間は、中間発表まで80分です。リーダー、書記、タイムキーパ、発表者、質疑対応の役割分担はしますが、全員でディスカッションします。
初めはみなさん初対面ですので遠慮気味でしたが、Webであっても全員同じ部屋にいるような感覚で議論が展開されていま
4.グループワーク2(後半)と最終発表
中間発表と質疑応答を行った後に、再度グループワークを40分行い最終発表となりました。
各グループとも限られた時間内で議論を行い、要点をまとめて発表されていました。また、質疑応答の時間では、他のグループの修習技術者の方からの活発な質問が上がり、それに対する回答も誠実な内容で、魅力的な研修でした。
今回の研修で私が感じたのは、①修習技術者は、研修に対する事前の取り組みや勉強を実施しており、その成果がグループワークに表れていた。②講師は、グループワークテーマの絞り込みと問題解決ロジックに関して、資料を活用して明確に発信していた。③ファシリテータは、議論の方向性に対する的確な助言を行っていた事です。
これにより修習技術者は、「みんなで協力・協調」しながら活発な議論を行う事ができていたため、大変有意義なグループワークが実施できました。
5.講師からの補足
講師より、各テーマ検討の際には図式化して整理する事も大事です、との補足がありました。これを見て私は、日常業務における利害関係者間のコミュニケーション(図式化して説明する事で相手の理解力が向上➔確実な意思疎通)に有効活用できる事を感じました。
6.講評と閉会挨拶
松藤副委員長より以下の講評をいただきました。
「技術士を目指すにあたって、自らの研鑽を積む一つには、議論を重ねること、考えて議論することが大事です。今回参加された方は、凄い経験をされたと思いました。」また、「我々、修習技術者支援委員会は、今後も委員自ら講師をするチャレンジ型の研修会を企画し、ご案内していきます。引き続き参加して頂ければと思います。」とのお話がありました。
本委員会 松藤副委員長
以上
修習技術者支援委員会 委員補佐 築城 英生