2022年6月度修習技術者発表研究会 開催報告

皆さん、こんにちは!
修習技術者支援委員会 委員の名平です。

 6/11(土)に、6月度の修習技術者研修会をオンラインで開催しました。
今回のテーマは「キャリアプランセミナー」です。私(名平)による講演とグループディスカッションという形で実施しました。

 技術士取得までは長い道のりです。皆さん、モチベーションは維持できていますか?

 私は、「プロフェッショナル・エンジニアとして将来のありたき姿を明確にイメージし、計画を立てること」が重要であると考えています。そのような思いから、今回の研修会を企画しました。

ここでは、研修会の概要をお伝えしたいと思います。

1. 開会挨拶

 最初に本委員会 阿部委員長から、開会挨拶がありました。

「皆さんにとっては、キャリアプランは技術士になるまでかもしれません。しかし、技術士となった後も含めたキャリアプランを作成し、目標を設定してそこに近づくことを目指すことが重要です。さらに技術士になった後も資質の研鑽が必ず必要となります。今日のセミナーを通じてしっかり目標を定めてください。」

阿部委員長による開会挨拶

2.講演

 今回の研修会のアウトカムとして、以下の3つを提示しました。

  • プロフェッショナル・エンジニアしての将来像(キャリアビジョン)を明文化すること
  • 自分の現状を把握し、将来像とのギャップを認識すること
  • ギャップを埋めるための、具体的な行動計画を立てること

このアウトカムを達成するために、本研修会では2つの講演とワークを実施しました。


6月研修会の枠組み

講演1:プロフェッショナル・エンジニアとしてのキャリアビジョン

 講演1では、「プロフェッショナル・エンジニアとしてのキャリアビジョン」
というテーマで、以下の項目について講演を行いました。

  1. なぜキャリアプランが必要なのか
  2. プロフェッショナル・エンジニアとは
  3. プロフェッショナル・エンジニアとしてのキャリア

1.なぜキャリアプランが必要なのか

 キャリアプランとは、「自分の将来の理想像を明確にし、理想の実現を目指して構築された具体的な行動計画」と定義されます。

 長期間に渡る修習活動の中でモチベーションを維持し続けるために、キャリアプランを立てることが重要であることをお話しました。

2.プロフェッショナル・エンジニアとは

 特に日本では、「エンジニア」の定義が曖昧で、全ての技術職に対して使われています。
ここでは、IEA(International Engineering Alliance:国際エンジニア連合)の定義に沿って、“プロフェッショナル・エンジニア”、”エンジニアリング・テクノロジスト”、”エンジニアリング・テクニシャン”の違いについて解説しました。

IEAが定義するプロフェッショナル・エンジニア

3.プロフェッショナル・エンジニアとしてのキャリア

 技術者としてスタートしてから、プロフェッショナル・エンジニアを目指してどのように成長していけばよいでしょうか?

 これをまとめたものが、技術者キャリア形成スキームで、技術者のキャリアを5段階に分け、各段階で共通的な資質能力をまとめたものです。

 技術士取得を目指す修習技術者の皆さんは、ステージ2に位置付けられています。
研修会では、キャリア形成スキームを一部抜粋して要約したものを説明しました。

技術者キャリア形成スキーム

 次に技術士のキャリア事例として、具体的な事例を提示しました。専門とする技術や所属する組織・立場、性別、家庭環境などにより、キャリアは様々です。多くの事例を参考にして、自分に合ったロールモデルを見つけることが大事だと思います。

ワーク1 プロフェッショナル・エンジニアの姿をイメージしてみよう

 ワーク1では「キャリアビジョンシート」を用いて、

  • エンジニア専門職としてのキャリアビジョン
  • 3~5年後の技術者(技術士の取得直後)の自分の姿
  • 何のために技術士取得を目指すのか

を参加者各自で考えてもらいました。そして、各自の内容を発表し、それをもとにグループ内でディスカッションを行いました。


グループディスカッションの状況

講演2 プロフェッショナル・エンジニアを目指すIPD活動

 講演2では、技術士としての基礎を獲得するために行われる自己研鑽の活動である、IPD(Initial Professional Development)について、解説を行いました。

 IPD活動では、IEAが定めるGA(Graduate Attributes)と PC(Professional Competencies)に基づき、「GAを強化し、さらに発展させる」「PCを獲得する」ことが求められています。つまり、知識向上だけでなく資質能力の向上が求められています。

IPD活動の進め方

 では具体的にどうすればよいのでしょうか?

 修習技術者支援委員会では、修習ガイドブックを作成しています。これは、IEAのGA/PC 第2版をベースに具体的なIPD活動の進め方をまとめたものです。
 講演では、修習ガイドブックの内容に沿って、「IPD活動で身につけるべき資質能力」と「IPD活動の進め方」について説明を行いました。

IPD活動で身につけるべき資質能力

IPD活動の進め方

 修習ガイドブックを活用することで、具体的なIPD活動を進めることができます。
ガイドブックは日本技術士会ホームページからダウンロードできますので、このブログをご覧になった皆さんも、内容を確認してみてください。

ワーク2 今後のIPD活動を計画しよう

 ワーク2では、「IPD計画ワークシート」を用いて、実際IPD活動の計画を作成してもらいました。まず個人ワークで、特に重視したい基本修習課題を選び、その項目について現状/目標/計画を記入してもらいました。

 その後のグループディスカッションで内容を発表し、グループメンバーからフィードバックをもらう形で進めました。

講演まとめ

 最後に今回の研修会のアウトカムの再確認と全体の振り返りを行いました。そして、参考情報として、IPA(情報処理推進機構)から発表した「大人の学びパターン・ランゲージ(略称まなパタ)」を紹介しました。

 これは、学び続けるエンジニア向けのヒント集です。IPD活動だけでなく、技術者として学び続けるためのヒントが満載ですので、多くの人にとって、非常に参考になるかと思います。

3.閉会挨拶

 研修会の終了にあたり、本委員会 片岡副委員長から閉会の挨拶を頂きました。

「次の3点をお願いします。まずプランに沿って継続する工夫を凝らしてください。つぎに計画の変更、自己の成長に合わせて躊躇なく計画を変更し、最後により多くのアウトカムや目標をつかむために欲張った変更をお願いします。本日の貴重な経験を経て、今回のグループの仲間に次に会ったときに互いに進捗を確認しあってください。」

片岡副委員長による閉会挨拶

4.最後に

 技術士第二次試験の約1ヶ月前というタイミングでしたが、多くの方に参加して頂きました。ご参加頂きありがとうございました。

 私自身も講師として、IEAが定義するGA/PC、修習技術者ガイドブックなどを深く学ぶ機会が得られ、非常に勉強になりました。

 修習技術者支援委員会では、年間を通して修習技術者のIPD活動を支援しています。
このブログをご覧になり興味をもたれた方は、是非ご参加を検討ください!

修習技術者支援委員会 委員 名平光宏
(情報工学・総合技術監理)