ブログをご覧になっている皆様、こんにちは!
3月度ブログ担当は修習技術者支援委員会 赤枝です。
今回の課題と司会進行、パネリスト、ファシリテーターの方々は以下の通りです。
〇課題
2026年度3月修習技術者研修会
「専門技術能力」(インフラの課題を解決するアイデア)
高専生(インフラテクコン2025技術士会賞受賞チーム)によるプレゼンテーション
〇司会進行:石黒委員、長原委員(オンライン)
〇パネリスト:安部審査員(前半・後半)、黒澤審査員(前半)、道瀬委員補佐(前半・後半)
長原委員(後半)
〇ファシリテーター:石黒委員

修習技術者3月研修会 会場司会兼パネルディスカッション
ファシリテーターの石黒委員
本研修会は、機械振興会館での会場参加とオンライン参加のハイブリッド形式で
行われました。
参加者は、会場7名・オンライン14名 高専生9名、教員1名の計31名でした。
スタッフは、会場10名、オンライン5名で総勢46名での研修会となりました。
1.研修概要
本研修会では、3/6(金)開催のインフラテクコン交流会にて、技術士会賞・特別賞を受賞した、次の2チームによりプレゼンテーションを行っていただきました。
①豊田高専・岐阜高専チーム
チーム名:Team夢見る師弟(City)Girls
タイトル「廃タイル再生資材の舗装利用について」

Team夢見る師弟(City)Girls(写真は、3/6(金)インフラテクコン時に撮影)
②沖縄高専チーム
チーム名:PUNITTO
タイトル「定期清掃で点検BIIIIIIIM!」

PUNITTO(写真は、3/6(金) インフラテクコン時に撮影)
2.講演概要
本時は、下記のスケジュールで進行いたしました。
13:00~13:10 開会挨拶、インフラテクコンについての説明、
技術士会賞の審査基準についての説明
13:10~13:50 豊田高専・岐阜高専チームによる発表とQ&A
13:50~14:30 沖縄高専チームによる発表とQ&A
14:30~14:45 表彰&講評
14:45~15:00 休憩
15:00~16:00 パネルディスカッション(前半)
16:00~16:10 休憩
16:10~16:45 パネルディスカッション(後半)
16:45~17:00 次回研修会の案内、連絡事項、閉会挨拶
17:00~18:00
それでは、本編概要になります。
まずは、司会の長原委員より研修会の注意事項についてご説明がございました。

続きまして、石川委員長より開会挨拶と、インフラテクコンにおける日本技術士会賞の選考基準について、ご説明いただきました。

石川委員長からのご説明とインフラテクコン事務局 田村裕美様からのご挨拶をいただいた後、各高専チームよりプレゼンテーションを行っていただきました。
まずは、豊田高専・岐阜高専チームより「廃タイル再生資材の舗装利用について」のタイトルで発表をしていただきました。

岐阜県の美濃地方は美濃焼で有名。焼き物に伝統がある地域では、タイルの生産も盛ん。
一方で、規格外品(タイルの割れ欠け、色落ち等)はリサイクル率ほぼ0%で埋め立てが続いているという問題がありました。
そこで、原料の枯渇対応、CO2排出削減、埋め立てコストの低減の観点から、「廃タイルを使った骨材の開発」に取り組むことになりました。
今回の開発にあたり、窯業メーカー・道路会社・市役所と協力連携をはかり、まさしく
産学官一体となって、環境保全・地域産業の再生を同時に実現するコンソーシアムの結成が実現されました。



発表後の質疑応答では、リサイクルコンソーシアムの今後の活動予定や、廃材使用の先行事例(ハンガリーでの事例)、合同チームならではのコミュニケーションのはかり方について等、お話を伺うことができました。
続きまして、沖縄高専チームより「定期清掃で点検BIIIIIIIM!」のタイトルで発表をしていただきました。

施設担当職員の人員不足の面から、施設の維持管理が難しく、点検が満足にできないという点に着目されました。そこで、物体検出AIを活用して点検の労力を低減させる、ということを提案されました。

一方で、AIによる点検精度の向上に伴う、新たなるリスクについても評価されていました。
(これを、DX:Dangerous Xperience と表現)

そこで、新たなるリスクへの対策として、「重要度」「緊急度」「コスト」の3つの観点で、
大量の点検結果を整理・分類し、優先度を算出する仕組みを提案。
これにより、施設管理係からも前向きに試用を検討する声が得られました。

発表後の質疑応答では、「重要度」「緊急度」の重みづけの方法、AIによる自動判定と人間の目による判定の確かさの検証について等、お話を伺うことができました。
2チームによる発表のあとは、石川委員長及び安部審査員から、審査時のルーブリック評価の結果についてご講評をいただきました。
豊田高専・岐阜高専チームに関しては、産学官連携であらゆる
関係部門を巻き込んで取り組みを進めているところに
好評されておりました。
また、品質・安全性の観点まで踏み込んで検証していることを、
高く評価されておりました。
沖縄高専チームに関しては、昨今話題となっているAIの本質に
確り向き合っている
ところを評価されておりました。
また、開発の中でぶつかった新しいリスクについても、
きちんと評価している点を
称賛されておりました。

講評後、15分休憩を挟んでから、パネルディスカッション(前半)へ。
パネラー4名(安部審査員、黒澤審査員、道瀬委員補佐、石黒委員)の
自己紹介のあと、各高専チームの発表について、ご質問をいただきました。

(左から順に)パネリストの道瀬委員補佐、黒澤審査員、安部審査員
パネラー各者からは、以下の点についてご質問をいただきました。
〇豊田高専・岐阜高専チームに対して
・廃タイルに着目した背景
・対面でのやり取りや、親睦はどのようにして深めたか
・廃材利用の取り組みを進める中で、なぜ今まで廃タイル活用に向けた動きが
進んでいなかったのか、分かったことがあれば教えてください
〇沖縄高専チームに対して
・今回用いた画像判定AIは、太陽光のあたる場所への応用は可能か
・植物の内部が空洞になっているかどうかを見ることには使用できるか

パネラーの方々からのご質問と各チームのご回答のあと、今度は高専生からのご質問にパネラーの方々からざっくばらんに答えていただきました。
発表を終えて「楽しかった」「緊張した」「安心した」と様々な声があがり、それぞれの思いが詰まった回になったことが伝わりました。
また、インフラテクコンを通じて、実用的に今後の自身への活動に活かしたい、と前向きのコメントが多く挙がっており、全体としてプラスの方向に繋がる良い機会になったのだと感じました。

休憩を挟んで、パネルディスカッション(後半)へ。
後半のパネルディスカッションでは、司会の長原委員がパネリストとして参加。
長原委員の高専時代の経験も踏まえて、お話いただき、高専生にとっては
共感を得る場面が多かったのではと存じます。

3.閉会挨拶と集合写真
谷本副委員長に、閉会挨拶を務めていただきました。

高専生の皆様に向けて、技術士に求められる
資質能力(コンピテンシー)とは何か、について
ご説明されました。

最後は、会場とオンラインとで、合同で集合写真を撮影し、本研修会を終了しました。

4.情報交換会
研修会終了後は、会場参加者による懇親会を開催。

また、オンライン参加者もZOOMを
通じて情報交換を行いました。
今回は、高専生の方々がオンライン参加してくださいました。

インフラテクコンに関すること、また社会人として大事なスキル(マネジメント、
リーダーシップ、コミュニケーションなど)、技術士試験に向けた勉強方法など、
和やかに情報交換することができました。
5.おわりに
インフラテクコンに参加された高専生のプレゼンテーションを聞いて、結果も然ることながら、その結論に至るまでのプロセスがとても丁寧に描かれていて素晴らしいと感じました。
技術者として、専門的学識・知見が問われることは前提ですが、単なる技術力のみならず、
技術士コンピテンシーにも掲げられているように、「問題解決能力」「マネジメント」
「評価」「コミュニケーション」「リーダーシップ」の資質・能力が発揮できる人材が
技術士にふさわしいとされます。
必要なのは、「何を考えたか」。経験する道全てが、成功の道とは限らない。
もちろん失敗もたくさんあります。
そのような失敗を糧にし、自らの立場で判断することを繰り返し、
技術としても、人間としても、ステップアップできるものです。
本研修会を通して、高専生の前向きな取り組みを受けて、
私も技術者として、より一層、資質及び能力向上をはかっていきたい、と
大いに励みになりました。
引き続き、継続研さんに努めて参りたいと存じます。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
(修習技術者支援委員会 委員補佐 赤枝美里)